マウスの中でもデグーマウスは性格が温順で飼育のしやすさから人気が高いです。
デグーマウスについては、以前から骨折の手術であったり、ストレスからの自咬症の皮膚縫合を実施してますが、今回は手術が結構手ごわかったりする尻尾損傷をコメントさせて頂きます。
室内で放ったりすると、足元にまとわりついたりして飼い主様が踏みつけてしまうこともありますし、飼育ゲージの扉に尻尾を誤って挟んでしまうアクシデントは案外、多いものです。
デグーマウスの場合、尻尾を挟んでしまいその損傷が大きいと簡単にストローを取り出す時に包装の紙を破るかのごとく、するっと尻尾の皮膚が取れてしまいます。
下の写真は、今回取り上げるデグーマウス君の損傷した尻尾と取れてしまった尻尾の皮膚の部分です。(黒い毛虫のように見えてます。)
早速、全身麻酔を施しむき出しになった患部を洗浄・消毒します。
露出している患部を保護することはできませんので、このまま放置しておくと壊死を招くことになります。
結局、可哀そうですが患部を外科的に切断します。
尻尾は思いのほか、太い血管が走行していますので外側面から糸で縛って血行を一時遮断します。
切断面は止血のため、電気メスで止血します。
皮膚を縫合して終了です。
このままおとなしくしてくれれば良いのですが、自咬症が心配で粘着テープで保護します。