ヘビの外傷
2014-01-21 11:57
有限会社もねペットクリニック
記事に戻るコメント(0)を読む・書く


ヘビの皮膚は鱗で覆われており、体表部の柔軟性・強靭性を保つことが可能です。

しかし、一旦皮膚が物理的に障害を受けて剥離してしまうと皮下組織の脆弱なヘビは、筋肉がむき出しになり、細菌や真菌の侵入を容易にしてしまいます。



本日ご紹介しますのは、ボールパイソンのボン君(約2歳、性別不明)です。

ボン君は猫に襲われて、爪の攻撃で皮膚が一枚剥がされてしまったとのことで来院されました。

黄色丸の部分が皮膚が剥離して筋肉がむき出しの箇所です。



ボン君は他院からの転院で、既に受傷されてから1週間くらい経過しているとのこと。

患部は化膿したりはしていませんが、乾燥している点が気になります。



患部を外用消毒液できれいに洗浄し、アイプリームや抗生剤軟膏を塗布します。





体表部の乾燥・雑菌感染を防ぐために閉鎖性ドレッシング剤で被覆します。



加えて抗生剤の注射をします。



ドレッシング剤だけですとヘビの動きでは簡単にはがれてしまうため、粘着テープでゆるくテーピングします。







鱗が剥離して皮膚が剥がれる位の障害であれば、脱皮と同じ経緯を辿ります。

床面が不衛生ですとどうしても細菌感染が絡んできます。

ポピドンヨードなどの消毒液を浸漬させたペーパータオルを、ケージの下に敷いてヘビをしばらくその消毒液に漬けておき、その後洗浄、抗生剤軟膏を塗布する方法もあります。

いづれにせよ、1か月位は治療にかかると思って下さい。



ボン君、早く皮膚が再生してくれると良いですね。



にほんブログ村ランキングにエントリーしています。



宜しかったら、こちらupwardleftをクリックして頂けるとブログ更新の励みになります!
記事に戻るコメント(0)を読む・書く
検索
キーワード

カテゴリ
イグアナ・トカゲの疾病 (27)
ウ―パールーパー・カエルの疾病 (26)
ウサギの疾病 (68)
カテゴリを追加 (2)
カメレオンの疾病 (21)
スタッフからのおしらせ (176)
スタッフブログ (792)
チンチラの疾病 (6)
ハムスターの疾病 (32)
ハリネズミの疾病 (12)
フェレットの疾病 (22)
フクロモモンガの疾病 (22)
プレーリードッグ・ジリスの疾病 (9)
ヘビの疾病 (10)
モルモットの疾病 (20)
リクガメの疾病 (5)
水槽カメの疾病 (9)
泌尿器の疾患うさぎ (1)
犬の疾病 (98)
猫の疾病 (26)
院長ブログ (55)
鳥の疾病 (39)
月別アーカイブ
2016年12月 (3)
2016年11月 (9)
2016年10月 (8)
2016年9月 (19)
2016年8月 (13)
2016年7月 (14)
2016年6月 (15)
2016年5月 (14)
2016年4月 (10)
2016年3月 (18)
2016年2月 (13)
2016年1月 (13)
2015年12月 (30)
2015年11月 (16)
2015年10月 (18)
2015年9月 (19)
2015年8月 (19)
2015年7月 (21)
2015年6月 (18)
2015年5月 (13)
2015年4月 (13)
2015年3月 (14)
2015年2月 (19)
2015年1月 (32)
2014年12月 (33)
2014年11月 (23)
2014年10月 (29)
2014年9月 (33)
2014年8月 (28)
2014年7月 (32)
2014年6月 (34)
2014年5月 (28)
2014年4月 (36)
2014年3月 (17)
2014年2月 (30)
2014年1月 (37)
2013年12月 (35)
2013年11月 (45)
2013年10月 (54)
2013年9月 (40)
2013年8月 (22)
2013年7月 (28)
2013年6月 (29)
2013年5月 (25)
2013年4月 (43)
2013年3月 (24)
2013年2月 (19)
2013年1月 (21)
2012年12月 (17)
2012年11月 (15)
2012年10月 (20)
2012年9月 (26)
2012年8月 (25)
2012年7月 (24)
2012年6月 (25)
2012年5月 (26)
2012年4月 (44)
2012年3月 (25)
2012年2月 (17)
2012年1月 (16)
2011年12月 (10)
2011年11月 (15)
2011年10月 (13)
2011年9月 (18)
2011年8月 (15)
2011年7月 (20)
2011年6月 (1)
2011年5月 (1)
2011年3月 (1)

友人に教える

ホーム
上へ
有限会社もねペットクリニック

もねペットクリニック
このサイトは携帯電話向けサイトです。
携帯電話でご覧ください。