フェレットは、一般にそれぞれのファームで避妊・去勢および肛門嚢摘出手術を受けて出荷されます。
本日、ご紹介するチャチャ君は、なぜか肛門嚢のある部位が破裂して、滲出液が患部からジワジワと流出するとのことで来院されました。
先に述べたように本来なら、肛門嚢は既に摘出されているはずなんですが・・・・・・・・・・。
下写真の黄色丸のように、患部が腫れて滲出液が出ているのがお分かり頂けると思います。
鉗子を患部の中を深査するために挿入したところ、簡単に内部へと鉗子が入ってしまいます(下写真、黄色矢印)。
恐らくは、ファームで肛門嚢摘出に失敗して一部肛門嚢が残ったケースではないかと思います。
今まで、多くのフェレットを診て参りましたが、今回の様に肛門嚢破裂による皮膚に瘻管が形成される症例は初めてです。
結局、犬猫の肛門嚢破裂時と同じ処置を施し、抗生剤の内服を処方しました。
犬の肛門嚢摘出手術を以前載せたことがありますが、肛門嚢は小さくて筋肉の中に埋没してますので煩雑な手術と言えます。
ファーム出荷時のフェレットは、まだ幼く小さいことを考えると、肛門嚢を取り残すことがあっても不思議ではありません。
今後、再発を繰り返すようなら肛門嚢摘出を考慮しなければなりません。
私も自分の施術した患者に対して、第3者から失敗を指摘されないよう、気を引き締めて臨まなくてはと感じた次第です。
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