寒い日が続いていますが、皆様のペット達はいかがお過ごしでしょうか?
最近、当院で受診される患者様で多いのが暖房にまつわる疾病です。
暖房器具、特にファンヒーターやホットカーペット、炬燵で体を温めすぎてなってしまうのが
外耳炎と
熱傷です。
猫は炬燵で丸くなる等と歌にもありますが、昨今は圧倒的に犬ばかりが外耳炎と熱傷ですね。
本日ご紹介しますのは、チワワの くうちゃんです。
くうちゃんはいつも寒がりでファンヒーターの前に陣取って転寝するのが日課だそうです。
下写真の黄色矢印の部分は、実は第1度熱傷になっていていました。
拡大するとこんな感じです。
第1度熱傷は、表皮のみの損傷で発赤と軽度の疼痛を伴います。
これが第2度熱傷へと進行しますと、水疱が出来でこれが破れて化膿し、早急な治療が必要となります。
くうちゃんは皮膚が少し赤くなり、被毛がごそっと抜けてしまいました。
患部の消毒と抗生剤の投薬を実施しました。
まだ皮膚の炎症としては軽度で治まっていたのが不幸中の幸いです。
くうちゃんに限らず、当院の患者様の中にはファンヒーター大好きというワンちゃんが多いのも事実です。
特に被毛のボリュームはあるワンちゃんですと、熱が被毛で吸収されて皮膚に熱が伝達する頃には、かなりの熱を帯びていると思われます。
長時間、熱風にさらすのは要注意です。
ヒトと犬では体感温度が異なる点にもご注意ください。
私見としては、あまり甘やかして暖かくするのも程度問題です。
どうしてもワンちゃんからすれば、快楽を追及する方向に行きますから、過保護はよろしくありません。
サークルをファンヒーター周りに置いて防護対策をされると良いと思います。
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