フクロモモンガの咬症
2011-07-24 11:48
有限会社もねペットクリニック
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当院ではフクロモモンガの患者は増加の傾向にあります。
その中で、全身麻酔を施し外科手術の対象となる患者は多いです。
特に、咬症による症例が圧倒的に多いと感じてます。
今回は2件、咬症のモモンガの手術を紹介します。
下のモモンガはつがいで飼育されていた個体ですが、パートナーとの折り合いが悪く、咬まれてしまいました。
モモンガの切歯は、鋭く咬む力も強いので、ダメージも思いの他激しいです。



次の写真は自ら咬んで、肛門周辺からペニスに至るまで皮膚が欠損してしまった症例です。
モモンガは社会性のある動物です。
毎日のように、飼い主はモモンガと遊ぶ時間を作って下さい。
飼い主とのコミュニケーションが取れなくなると、ストレス性の自咬症を引き起こすことが多いです。
今回は、そんな背景があった個体です。
受傷した箇所が排便・排尿に関わる重要なところなので、細心の注意を払って再建手術を行いました。
術後、回復も良好で、排便排尿もしっかりできました。
どのモモンガにも言えるのは、術後の管理が非常に重要で咬めない場所ならともかく、口が届くところには自作のエリザベスカラーなり装着して、保護しなくてはなりません。
これを怠ると、さらに自咬症が激化して患部が拡大し、断脚に至るケースもあります。




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