カメレオンはどちらかというと皮膚がデリケートな爬虫類です。
樹上生活を営みますので、木肌や枝や葉で皮膚を擦過させて、傷口から雑菌が侵入して化膿性皮膚炎になり易いです。
今回ご紹介いたしますのは、当院ブログ上、登場回数の多いパンサーカメレオン君です。
鼻の上あたりがジュクジュクするとのことで来院されました。
上の写真にありますように皮膚にかさぶたが出来ており、滲出液が出ています。
本人も鼻の上を気にして、擦ったりしているそうです。
加えて、前肢の指の間にも擦過傷が認められます。
上皮がめくれて真皮が顔を覗かせています。
この部分で力を込めて樹木を把持しなくてはならないのは可哀そうです。
抗生剤を処方して、飼主様にしっかり投薬を頑張って頂くことになりました。
爬虫類の投薬にはコツが要ります。
無理やり犬猫のように口を開けることは怪我の元です。
コオロギ等の餌に付けて一緒に食べさせるのも良いです。
昆虫類のような生餌の場合、薬がシロップ状であれば昆虫の気門をふさがないように付着させてください。
気門をふさぐと活動性が無くなり、昆虫(生餌)が死亡することもあります。
そうなると結果として、爬虫類の食欲が無くなることにつながります。
強制的に投薬するとなるとゾンデを使用します。
ゾンデとは注射針の針の部分が丸くなって口内を傷つけないように作られた導管です。
これはまた次の機会にご説明させて頂きます。
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