こんにちは、新米獣医の苅谷です。
現在ブラジルでワールドカップが開催されており、巷ではサッカー一色ですが・・・
私はプロ野球の交流戦も終盤ということで、明日ドームに野球を見に行ってきます。
久々ドーム観戦なので今からわくわくです。
さて、今回は輸液療法についてお話をします。
まず何故輸液療法を行うのかですが・・・
動物の体中の血液は一定量存在し、脳や肝臓といった諸臓器、手足末端に酸素や栄養素を運ぶ役割を担っています。
何らかの原因で脱水状態になる、または出血などで体を循環する血液が減少すると脳や体の諸臓器にいく酸素、栄養素が不足することになり、虚脱状態、最悪の場合死に至ります。
輸液療法では物質の運搬をうまく回せるように血液量を確保するために行います。
さて次は輸液療法を行うにあたって、どのような輸液剤があるのかを紹介します。
輸液剤には三種類あり、晶質液、膠質液、血液があります。
当院では晶質液である乳酸リンゲル液や生理食塩水がよく用いられています。
左が生理食塩水で右が乳酸リンゲル液です。
さてこの二つについて軽く説明します。
まず生理食塩水ですが・・・
これは血液中の電解質であるナトリウムの濃度と同じ濃度になるように調節したものです。
次に乳酸リンゲル液についてです。
こちらはナトリウムだけではなくそれ以外の電解質が血液の成分により近くなるように作られたものです。
そしてこの乳酸リンゲル液、スポーツなど運動される方は同じ成分のものをよく飲んでいると思います。
そうこのようなスポーツドリンクです。
このスポーツドリンク、長時間の手術を行った外科医の先生が術後の水分補給に取っていたことがきっかけになり、今日の商品になったそうです。
人も動物もですが、嘔吐・下痢などで脱水がひどい子なんかには市販されているスポーツドリンク水で薄めて与えることで水分の吸収は良くなります。
最後に・・・
今回、勤務していて手術や急患で輸液療法に関わることが多く、もう一度勉強しました。
国家試験勉強としてはほぼ後回しになるこの分野、臨床の現場に出るとひしひしとその必要性を実感させられます。
今後も不十分な面もでてくると思いますが、その度に学びなおし昇華していきたいと思います。
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