モモンガ、特にフクロモモンガは最近ではペットとして非常にポピュラーな存在になってきました。
当院でもフクロモモンガの来院率は高く、外傷処置から去勢手術まで対応させていただいています。
今回ご紹介しますのは趣を変えて、アメリカモモンガです。
最近では、アメリカモモンガを見かけることは珍しいです。
このアメリカモモンガは
齧歯類リス科モモンガ亜科に属します。
いわゆるリスの仲間なんです。
齧歯類である以上、シマリスやハムスター同様に切歯が伸びます。
切歯過長症となると硬いものが食べれなくなります。
そこでアメリカモモンガの歯切りです。
餌の食べが悪いとのことで来院されました。
下の写真は専用ニッパーでカットしてるところです。
カットした切歯の断面が舌や口腔内を傷つけないようにヤスリで研磨します。
アメリカンモモンガは性格的には非常に繊細な感じがします。
一方、身体は頑健で大きな病気にはなった症例をみたことがありません。
動きは俊敏で、シマリスを彷彿とさせます。
逃がしたら、捕まえるのに非常に苦労します。
アメリカモモンガは輸入規制対象動物ということで、今ではショップで販売されることもないと思います。
アメリカモモンガと同じリス科のタイリクモモンガに至っては、飼育禁止動物に指定されています。
今後、高嶺の花となりそうですね。
下はフクロモモンガです。
アメリカンモモンガと比較すると顔の骨格や表情から随分違いがありますね。
フクロモモンガは
有袋目フクロモモンガ科でカンガルーの仲間です。
メスのフクロモモンガは下腹部に袋(育児嚢)があり、子供を70日間ほど袋で育てます。
アメリカモモンガの様に切歯が伸びることはありませんので、当然歯切りの必要はありません。
フクロモモンガはどちらかというと動きがサルに近いものがあります。
スキンシップを非常に好むため、それが人気なんでしょうね。
同じモモンガとは言え、その発生学的分類の違いがあることに
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