こんにちは、獣医師の苅谷です。
先週の土日より気温が上がって、蒸し暑い日々が続くようになってきましたね。
道端の樹木の根元を見てみるとセミの幼虫が地面から出てきてトコトコと地面を歩いて木に登って行ってましたね。
セミの鳴き声も結構聞こえるようになってきましたので夏到来という感じですね。
今回は7/12(日)に大阪で開催された学会に参加してきましたので、このことについてお話しします。
今回の学会は7/10〜12まで三日間開催されていましたが、7/12だけでも内容は皮膚科、整形外科、循環器、歯科、腫瘍科、などと色々とありました。
現在リンパ腫で化学療法―抗がん剤にて治療中のこがいるということもあって、腫瘍のことに関して主に参加してきました。
リンパ腫というものはリンパ系組織(リンパ節、扁桃など)といったところの白血球の一つであるリンパ球が腫瘍化した悪性度の高い腫瘍の一つです。
リンパ腫は全身に及ぶ腫瘍であるため、腫瘍による二次的な障害(腫瘍による消化管の閉塞や脾臓の破裂による出血を)を除き、基本的には化学療法や放射線療法を用います。
基本的にリンパ腫は病気自体が治る治癒ではなく、症状が現れなくなる状態になる寛解を目指す治療となってきます。
さて、このリンパ腫における化学療法のプロトコール(方法)はすでにいくつか確立されており、それに従って治療をしています。
ただこの化学療法のプロトコールはアメリカやヨーロッパで確立されたもので、そのほとんどが30kg越えの大型犬をもとに設定された抗がん剤の薬用量となっています。
日本の場合だと、30kg越えの大型犬は少なく、どちらかというと5kg以下の小型犬やそれよりも少し大きい中型犬が多いです。
今回そのことを踏まえて調べられた薬用量はどのくらいか、化学療法では必ず付きまとう副作用(消化管障害や骨髄抑制による敗血症)といったことを学んできました。
今後の治療において生かすことのできるように自分の中で消化、還元できるように頑張っていきたいと思います。
学会で腫瘍について学んできたんだなと思った方は
こちら
のクリックをよろしくお願いします。