こんにちは、新米獣医の苅谷です。
最近食餌の量を減らしてきたおかげで2?ちょっと体重が落ちました。
今後は少し運動をすることによってもう少し減量して20代前半の体重まで持っていけたらなぁと思っています。
前回まで下痢に関しての内容でしたので、今回はその下痢のときの診断によく行われる便の検査‐検便についてお話します。
まず検便はどのようにみていくのかというと・・・
主に二つに分けられます。
ひとつは実物の形、色、臭いなど道具を使わずに肉眼で見て検査していく方法です。
もうひとつは便を生理食塩水に溶かして顕微鏡で肉眼では見ることのできないもの‐細胞や腸内細菌といったものを検査していきます。
まずは見た感じ‐肉眼レベルのお話しをします。
一番初めにわかるのはやはり形ですね。
水分を含んでいる量によって固形であったり、水っぽい下痢になったりします。
色について、通常であれば黄土色の便が出てきますが、出血があるか、消化がうまくいっているかによって色が変化してきます。
出血があれば赤っぽい色(赤〜黒)、消化がうまくいってない場合は灰白色・・・といった感じの便が出てきます。
他にも臭い(腐った臭いや酸っぱい臭いなど)、光沢や白いものがあるかどうか(腸の粘膜が剥がれている状態)といったことがあります。
次は顕微鏡レベルのお話です。
顕微鏡でみることは寄生虫の有無、腸内細菌がどうなっているか、未消化物や繊維質があるかどうか、粘膜や白血球・赤血球が出ているかをみます。
寄生虫ですが、以前の私のブログにて紹介した卵や子虫といったものですね。
寄生虫がいるかいないかの判断なので検便の顕微鏡で見ることにおいて一番わかりやすい内容ですね。
次の腸内細菌について、この判断は少し難しいです。
腸内細菌はどのような食事をとっているかによって変化します。
今まで見てきた感じだと、普通の市販されているフードを食べているイヌ・ネコの腸内細菌は大体、球菌(丸い菌)と桿菌(細長い菌)の比率が6:4〜7:3ならば、良い感じの状態だと感じています。
次に未消化物や繊維質ですが、お腹が緩くなったや便に血がついてたといったときに認めることが多いです。
粘膜や赤血球・白血球は出血しているときに便中に認められます。
今回話題とした検便を最近では患者様の前で説明させて頂く機会が増えてきました。
上手く説明できていると思ってやってはいますが・・・
このような検便において、いろいろな情報をえることができますが、それだけでは診断や治療を行うことができません。
食欲はどうか、他に咳などの症状がないかと総合的に判断していかないといけません。
検査だけを過信せず、動物全体をみて診療を行っていけるように日々精進していきたいと思います。
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